『France'40を始めよう』 戦闘編 |
戦闘フェイズ
戦闘解決はオッズ方式。
戦力については、防御力の倍化(都市や河川越し)と攻撃力の半減(補給切れとか大河川越し)、それに防御力の半減(混乱状態)があり。
えーっとね。
戦力の倍化や半減は、上記の5つしかなくて、重複しない(三倍とか四倍にならないのね)。それとTQ、装甲、空軍、HQのシフトなあり。ちなみに、シフトとはオッズの列をずらすこと。
TQシフト
TQとはTroop Quality:兵士の質の略でして。
お互いの最高のTQを比べて、戦闘を有利にできる、というもの。そうはいっても、エリート、普通、劣悪の3つしかないから、そんなに難しくない。
エリートはドイツ軍の装甲師団しかなく、劣悪の人は連合軍の二線級部隊かな。ドイツの人は劣悪のはいないのよね。
装甲シフト
おっと、イギリス軍の戦車旅団は攻撃力が黄色で囲まれているね。
これは重戦車がいる、ってことで。相手に装甲ユニットがいても、有利にできちゃう。重戦車ユニットは連合軍(イギリス軍のマチルダさんとかフランス軍のシャールBis1とか)しかいなくて。ドイツ軍には普通の装甲ユニットしかないのね。
ちなみに、重戦車は『シルクカット』では少しあるだけで、『ダイナモ』では出てこねえです。
これは地形効果表の「装甲シフト」の列で、NOとあったらダメなところなんで参照してね。
航空支援
マップに両軍の空軍ボックスがあってね。これを攻撃する時に、航空支援すると宣言して裏返すだけ。
これで1シフト有利にできる。防御では、断固たる防御でしか使えないけどね(これについては後で)。ただし、イギリス空軍はイギリス軍しか支援できなくて。1つの攻撃には1つしか使えない(『シルクカット』の第1ターンは除く)。
HQ支援
連合軍が攻撃する際に、同じ国籍のHQが攻撃するユニットの7ヘクス以内にあれば支援を行え。1シフト有利にできる。これも1つの攻撃に1つしか使えないです。
戦闘結果
「1ステップ失う」と「退却」と、この2つを組み合わせたものしかないの。ただし、攻撃側には退却はなく、防御側は基本的に退却を要求される(EX以外は)。
損害適用
ほとんどは自分でどれから損害を出すか選べるんだけどね。問題は損害の適用を相手が選べる「EX」と「DRX」。
簡単にいうと「除去は最後の手段」。
除去される前の段階のユニットがいれば、そちらを優先しなきゃいけないのね。歩兵師団の残余は、他のユニットがいれば対象から外れて。
装甲師団や自動車化師団だと、所属するユニットで完全戦力があれば、そちらを優先、と。
これらは、どれも完全戦力だから、損害を適用されて1ステップ失っても裏返るだけ。
残余の歩兵師団はこの時点では損害の対象としては一番最後になって、第5装甲師団は1個ユニットが完全戦力だから、これが対象になる。快速旅団はそもそも完全戦力なんだモンね。
断固たる防御
ただし、完全に拒否できるかといえば、そうでなく。上の表でサイコロを振って成否を決めるのね。
結果は無効化で大成功したり、お互いに1ステップロスしたり、一方的に防御側だけがステップロスしたりするのさ。でも、強制される「DRM」や「D1*」、それに「DS」は、断固たる防御はできにゃい(=・ω・=)。
これは一回やってみると、すぐに覚えるですよ。
退却
やれやれ、ようやく退却まできたね。
退却を強要されたり、断固たる防御に失敗したり、そもそも退却を要求された時点で素直に従ったら、防御側のユニットは2ヘクスか3ヘクス退却せんとアカンのね。退却したユニットは、混乱マーカーを乗せるのだけど、ここまではそんなに問題ない。
問題は、ZOCとZOCボンドの絡み。
色々と制限はあるけど、簡単にいえば、1ヘクス目の敵ZOCは通れるけど、それから先はダメ(味方ユニットがいればOK)。ZOCボンドはダメ。
逆にいえば、攻撃側はZOCボンドで固めるか、2ヘクス目でZOCに追い込むようにしてないと、逃げられて行っちゃう。
Aのヤツは、ZOCボンドに囲まれているためダメ。
Bのヤツは、2ヘクス目に敵ZOCに入ってしまうためダメ。
Aは、味方ユニットがZOCボンドを打ち消すのでOK。
Bは、2ヘクス目で敵ZOCに入らないからOK。
このZOCとZOCボンドに絡めて、退路を塞げるのは結構テクニックするのね。
戦闘後前進
いよいよ最後の戦闘後前進なったね。
その前進できるヘクスも、戦闘結果によって変わってくるのね。でも簡単にいえばね、歩兵は2ヘクスだけで、これはどの結果も同じ。機械化は、だいたい3ヘクスだけど、突破だけは4ヘクス進める。
これも国籍とか兵科とかで変わって来るけど、大まかにはこんな感じ。
自動的DSからの前進
移動フェイズ中に、自動的DSを達成したユニットは、いつでも戦闘後前進を行えるのね。しかも戦闘結果の突破と同じヘクス数を、ね。
さて、戦闘後前進の向きなんだけど、少し制限があってね。
『フランス40』の戦闘後前進は一風変わっていて、攻撃したヘクスに入らなくていい。
ただし、敵のZOCへ入った時点でストップ。
ドイツ軍が2個の装甲師団と自動車化師団で攻撃をして、DSの結果を得たとします。
攻撃を受けた連合軍のスタックは、戦車大隊は裏がないので除去され、イギリス軍の4-5-6は1-3-6(残余)になって退却(断固たる防御はできない)。
まず潰走マーカーを乗せているイギリス軍1-3-6は、ドイツ軍に隣接された瞬間に再度2~3ヘクスの退却を強いられる。
次に、戦闘後前進をしているユニットは、基本的に敵ZOCへ入った時点で前進は止まる。
ただし、攻撃を受けた防御ヘクスに入ったユニットは蹂躙が可能。
蹂躙(OVERRUNS)
ちょっと分かり難いから、図で説明するね。
ドイツ軍の装甲師団スタックは、合計24戦力あるのね。このスタックが1ヘクス目で防御ヘクスに入ると、蹂躙の条件を得られる。
A:戦闘後前進で2ヘクス目に2117へ入る。そしてイギリス軍の1-3-6へ蹂躙を宣言。
すると、額面8:1なので、TQと装甲効果が加わり10:1まで上がり、蹂躙表を見ると蹂躙は成功(Yes)。蹂躙を受けた1-3-6は混乱して2ヘクスの退却を強いられ、蹂躙に成功したスタックは(2ヘクス進んで蹂躙に1ヘクス使ったから、1ヘクス分残っているので)1ヘクス前進できる。
B:同じように3ヘクス目で2419に入り、フランス軍の5-7-3へ蹂躙を宣言する。
この場合は額面24:7≒3:1だけど、TQと装甲効果で2シフトされ5:1まで上がる。蹂躙表の「5:1」でサイコロを振り、その結果を適用するんだけど。
出目の1~4は失敗なので何も起こらずオシマイ。
6は「Yes」だから、蹂躙を受けたユニットは混乱して2ヘクス退却。
ややこしいのは出目が5の場合で、戦闘結果表の3:1でサイコロを振り、その結果を適用する。この際には断固たる防御も可能、とちょっと長ったらしくなる。
でも、実際にやってみると、そんなに難しくはないんだけどね。
回復&補給フェイズ
回復は混乱(Disrupted)マーカーを外すのと、潰走(Full Retreat)マーカーを混乱マーカーにする。敵ユニットに隣接していたら、回復の判定するけど、それはレアケース。
これでルールの主要なところは終了。後は『シルクカット』と『ダイナモ』の細々としたところを確認すればプレイは可能になるのね。最後は定石について語っちゃうね。
(続)