『ゲリラの始まり』 |
珍重ゲーム蒐集家であるDRAGOONさんのリクエストで対戦に至ったんだ。
ナポレオン戦争当時の、スペインが舞台のゲームなのだが。
オレとしては歴史的な背景は知らないので、テキトーにプレイはした(いつものようにね。しかし、今回調べてみたところ。すごく興味深い。でも、読むだけで疲れてしまい。
詳しくはこちらとかこちらを参照ください。
注目なのは、20世紀で一般的となったゲリラというのは、この戦いから始まったそうな(我ながら日本語的にどうかと思うが。
一応、ゲームの始まりなののだが、ナポレオンさんがヨーロッパを牛耳っていたころ。
スペイン王朝はフランスの味方していたのだが、ポルトガルはイギリスを支持しており。
ナポレオンさんがゲキ怒して、スペイン国内を強行軍してポルトガルを占拠。すると、スペイン市民さんがチョー迷惑なんで、とゲキ怒プンプン丸。地元が荒らされるんだからね。ある意味当然。
教科書で見たことね?って感じの絵でしょ。これがスペイン戦争の実相。
今回の対戦では、私がフランス軍を担当したんで上下逆になるが、それでも十分にスペインの地理が見えるだろう。とりあえず、歴史的な背景を云々するのは、オレの仕事じゃねえからさ。ゲームに絞っていくぜ。
1ターン(1808年)
あれ、開始時点の写真を撮ってねえや。
青点線があるでしょ。これがフランス軍がスペインを縦断して、ポルトガルの首都。リスボンまで進出した経路。このフランスが突っ走った状態でゲームは始まる。
このゲームはカードを二種類使う。
1つはイベント、もう1つはアクション。何ていうかな。原始的なカード・ドリブン・システム(CDS)といえるんじゃないかな。
一般的なCDSは、イベントとアクションが1つのカードになっており。それが別なカードで引くので、イベントとアクションの駆け引きがいらない。だから、イベントは「起きたら仕方ねえや」と割り切り。アクションだけに集中すればいい。
駆け引きのあるなしは、好き嫌いはあるだろうけど、これは好みになるね。この『WELLINGTON'S WAR』はうまいこと、まとまっている。
イケね。余談った。リプレイに移ろう。
1ターン(半年で1808年後半)はイベントでナポレオンさんが登場。
ナポレオンさんについてくる親衛隊がチョー強くて。誰も手を出せない状態なんだ。
で、地中海沿岸をナポレオンさんが南下。バルセロナからバレンシアまで占拠。
このゲームで面白いのは、1つのへクスには何ユニットでも居られるんだけど(多分)。ターン終了時には、その地域のスタック値までにしてないと、除去(?)されたり、損耗したり、と。だから、地域のスタック値はチョー重要で。
地中海や大西洋の沿岸は豊かだから、スタック値が高い(3個くらい)んだけど。スペインの中央部は貧困地域なので、スタック値が低い(1個なのね)。それに都市があれば、地域のスタック値から1つ増えたり、その地域の占領に関連する。
で、1ターンを終えた時点で、フランスはバルセロナやバレンシア、それにポルトガルを占領しており。
大西洋沿岸のガリシア州とかアストゥリアス州を占領していて。係争地帯は中央のアンダルシアやリスボン、かな。
毎ターンに占領している地域でVPを計算するのだが、この状態でVPはフランス:17、連合軍:14VPくらい。
あまり差は出ていない。
2ターン(1809年前半)
早速イベントが出やがりままして。
ナポレオンさんが「じゃ、よろしく!」と親衛隊を連れてお帰り。
そういえば、ロシア戦役でもナポレオンさんは、やばくなったら本国に帰ってしまったなぁ、と。デジャブ?みたいな感じ。
フランス軍はナポレオンさんが帰った穴埋めで、カタルーニャやバレンシア方面へ戦力を送り。同時に、大西洋沿岸を目指して戦力を送る。ただいまアラゴン在沖ってところかな。
連合軍は着々と戦力を増強中。
後で聞いたところによると、スペイン軍は弱すぎて。正面からフランス軍とは戦えず。イギリス軍の集結を待っていたと。しかも、頼りのイギリス軍も政治的な事情により、港から動けないとか。知らんかったわ。
とにかく、両軍とも戦力が足りず動けないのでした。
3ターン(1809年後半)
両軍とも、どうにか戦力が揃ったので。いわゆる軍事作戦再開。
フランス軍はカタルーニャへ進出した部隊の一部を割き。アラゴンへ進行。あれ?大西洋沿岸はアラゴンじゃなくてバスクだったか。間違えていたね。
とにかく、バスクからカンタブリアまで打撃集団を送る。なんだか、フランス軍らしい名前じゃねえけど。
イギリス軍もようやく港からの縛りを解かれ。内陸部へと進攻。
アンダルシアを解放して、次なる戦場はカスティーリャ=ラ・マンチャとなる。まあリスボンやね。そうそうイベントにより、ポルトガルのフランス軍は全軍帰国。
お前らやる気なさ杉やろ!
4ターン(1809年前半)
フランス軍はアルゴンの支配を確立。側面のカタルーニャには精鋭の騎兵集団がおり。
これに指揮官(名前は忘れた)がついていて、連合軍は手出しできない。大西洋沿岸でもフランス軍の進撃は続き。
アストゥリアスからガリシアまで占領。こちらにも指揮官&騎兵、それに結構強い歩兵のスタックがおり。連合軍は手が出せない。そのためリスボンを解放したイギリス軍@ウェリントン付きは、フランス軍のいないバレンシアを目指す。
このターンにスペイン全土でゲリラの蜂起がおき。フランス軍の補給を遮断・・・するつもりが、要所要所にフランス軍が守備隊を置いており。なかなか手が出んのです。
5ターン(1809年後半)
ウェリントンがムルシアに現る報を聞いたフランス軍は精鋭スタックを送る。一歩足りなかったが、次の手番には包囲攻撃ができる状態まで態勢を整える。同時にガリシアから南下を伺うと、そこは連合軍も対抗の戦力を送る。何かね、こう書くと淡々と進んでいるみたいだが、駆け引きはずーっと続いていたんだよ。マジマジ。
6ターン(1810年前半)
連合軍はムルシアから海上へ逃れる。
フランス軍は手薄になったムルシアを占領。大西洋沿岸のフランス軍を封じるべく、カスティーリャ・イ・レオンに連合軍は集結。
フランス軍も本国から打撃部隊を送る。そろそろ決戦の時間じゃね?
7ターン(1810年後半)
初手をとったフランス軍。
カスティーリャ・イ・レオンに集結していた連合軍を包囲攻撃。この連合軍は逃げ場がなく、全て壊滅。この余勢をかって、カスティーリャ・イ・レオンを占領。
ウェリントンも一旦はカタルーニャへ上陸したものの、フランス軍の打撃集団にとって返られて、慌てて海上へ逃走するなど。
フランス軍が2つの打撃集団を作ったため、連合軍には打つ手なく。このターン終了にて、フランス軍のサドンデス勝利が決定したしだい。
終盤に入る前に終了と、ちょっと残念な結果となったが、ゲーム自体はすっごく楽しめた。
正規軍のフランス軍と、フランス軍にとてもじゃねえけど太刀打ちできないスペイン軍。それに質的にはフランス軍に劣らないのだが、数が少ねえから大規模な戦争はできねえイギリス軍。
対照的な両軍の戦いでだね。如何に勝つかを考えるのは、ステキに楽しい。
今さらながら、連載でナポレオン戦争がスペイン戦争に入った去年の歴史群像で復習している。
(了)