上手く攻めよう【ルール知識共有】 |
ASLを覚え始めると、良く見かけるのが上記の”ASLは移動のゲーム”のセリフ。
でも、動いてどこへ行けばいいか分からないと困るでしょ。そこで「どういったことを目的に動かす」かを書いてみます。
敵を排除するためには、射撃をして混乱させるのが基本となるのね。
一旦混乱したら、指揮官に回復してもらうまで、パニックになって逃げ惑うだけなので。
1つのターンには、3回射撃する機会(フェイズ)があります。
攻撃側になったら、以下の順番で撃てるように位置へと動くといいんです。
1.防御射撃
2.前進射撃
3.準備射撃
1.防御射撃を組み立てる
じゃあ、具体的に解説するね。
先日の記事のように、ドイツ軍が守っているとするでしょ。
▼ソ連軍の寄せた図
ソ連軍がこうやって動けたら、ドイツ軍で安全に動けるのは、最後方の8-1+LMG4-6-だけ。
しかもP4にしか撃たれないところはないんだ(青矢印)。
他のドイツ軍は、どこへ動いても撃たれる可能性がある(赤矢印)。
じゃあ、ソ連軍から撃たれる可能性がドイツ軍は…
1.その位置で準備射撃する
2.危険を承知で撃たれる位置へ動く
しか選択肢がないのね。
でも、2個の2-4-7はマイナス修正の射撃を受けるから難しいね。
4-6-7はR5で混乱しても、潰走でP4まで行けるから、R5に下がる(移動する)んじゃないかな。こうやって、慎重に移動するのを私達は寄せと呼んでいるのね。イメージが会うでしょ。
▼包囲されるドイツ軍の図
今回はT34/76だけど、軽戦車でもハーフトラックでもイケてしまえる。ただし、歩兵はこんなことはできない。移動力が少ない上に、ドイツ軍からの射撃で止められてしまうから。これでドイツ軍は後ろにT34/76がいるため、下がることができない。
まあ、攻撃側にAFVがいる場合は、防御側に対戦車砲やバズーカなんかの対戦車火器があるモンだけどね。
2.前進射撃を組み立てる
次は、前進射撃をどうやるか考えてみるね。
▼12火力でバキン!の図
アメリカ軍の3-4-6が、ドイツ軍の2-4-7へ寄って行ったら、後方の2-4-7と4-6-7が撃ったとするね。
で、効果もなかった、と。
そうしたら、アメリカ軍はW3へ戦力を集中。8-1+6-6-6×3個を積み上げるの。当然、1個ずつ移動してね。スタックで撃たれたら、悲惨なことが起きるからさ。
そして前進射撃にW3の全部(8-1+6-6-6×3個)からS6(4-6-7)に、12火力+2DRMを撃ち込むの。
これで4-6-7が混乱したらさ。3-4-6の2個に取り付かれている前衛の2-4-7も白兵戦に持ち込めるから。
ドイツ軍の半数を無力化できてしまったということなのね。
▼ウチの若いモンに手をだしたらタダじゃおかんぞ、の図
その時には、待機射撃(A7.25)がイケるんだ。
これは準備射撃に「待機射撃」を宣言して、そのマーカーを乗せるの。
で、移動フェイズには、これらのユニットは動けなんだけど、前進射撃フェイズに火力がそのままで撃てちゃう。
だから、防御側としては前進する攻撃側を撃つ、というのは大火力で撃たれるのを覚悟しなきゃ、ってことになるのね。
攻撃側に優秀な指揮官や強力な機関銃があったら、この待機射撃は効果絶大になるんだ。
準備射撃はパスするね、基本中の基本だからさ。代わりにASLのテクニックを1つ紹介するね。
▼アメーバの図
要は、射撃グループのユニットは合計して撃てるんだけど。
それを応用して、突撃フェイズが終わった時点で、ユニットをバラして。
しかも隣り合ったヘクスへと出すんだ。
そうすれば、敵が撃ったとしても、スタックしていないだけ損害は少なく済んで。
撃ち返す時には、火力を高められるんだ。
防御側としては、射撃グループを組ませないように真ん中を狙って撃つんだけどさ。
最後になるけど、ここまで見て来てね。
ASLは作戦級ウォーゲームだと思いません?
▼射撃とZOC
防御側の撃てるところとか、その残留火力はZOCと似ていますでしょ。
敵の動きを阻む意味では、ZOCと同じよすね。
▼退却と撤退
混乱して潰走するとか。
スカルキングとかは、退却だよね。
▼包囲
そうすると、防御側の損害は格段に上がるでしょ。
これって、作戦級ウォーゲームで良くあることだよね。
挟んでポン!とか、揶揄されているけど、こういった戦術級でも包囲は十分に効果は高いでしょでしょ。
▼防御の布陣
よく似ているでしょ。だから、ウォーゲームに限らないけど、基本って同じことなんだ。
敵の有利なところと、味方の有利なところを見抜いてね。それを如何に活かすかで勝負は決まるんじゃないかな。