『トラトラを初めてみよう その4』 |
戦争でゴザル
次はアクションフェイズになります。
ユニットの移動から見て行きましょう。
全てのプレイヤーがアクションカードを出す、もしくはパスしたらアクションカードを表にします。そのアクションカードに書かれたアルファベット順に、移動と戦闘を解決していきます。
上の「SPRING COMMAND F5」とあるのは、春に5ユニット動かせる、ちゅこと。もし、その季節でないカードなら、緊急対応カードとなり。書かれている数字に関わらず、西側&ソ連は2個、枢軸は4個まで動かせます。
トラトラの地形効果は戦力云々でなく、「困難な境界は入れるユニットが減る」というもの。ですから、Plans(平地)は3個まで、河川と森は2個、山地と海峡と海岸は1個しか、陸上ユニットはその境界を越えられない。
戦闘は「1出ろシステム」で、図の上から順番に防御側⇒攻撃側と射撃ができます。
一番上の要塞はA(空軍)に向かって撃つと、2以下で命中。N(海軍)には3以下命中。G(地上ユニット)には4以下命中。S(潜水艦)には3以下命中。ただし、要塞の移動力は0(動けん)ですし、エリアに1個しか置けません。これを戦力だけのサイコロを振るんです。
ここは移動と戦闘の具体例で紹介してみます。
オデッサにソ連軍の要塞3戦力、歩兵3戦力、海軍1戦力、空軍1戦力があり。そこへドイツ軍が6個で攻め込んだとします。オデッサとルーマニアには河川あるため、この境界は2個しか越えられません。そこでルーマニアの1個は海上から侵攻しました。ただし、これらは上陸侵攻になるため、混乱してしまい、この戦闘では射撃ができませんしかし損害の適用は可能です。ベルグラードの空軍は河川を越えているのですが、境界の制限には引っかかりません。
こう書いてから気が付いたのですが、ハンガリーの歩兵はポーランドを経由すれば、ルーマニアの2個目の歩兵は河川の制限内となり(赤矢印)。戦闘に参加できましたね。まあ笑って許してね。
要塞は地上ユニットへ向かって(戦力ごとにサイコロを振る)射撃を行い、出目が「1」「5」「5」と1HIT。
ドイツ軍は4戦力の歩兵ユニットに1損害を適用し、3戦力とします。
2.2番目は防御側の空軍の射撃。
ソ連空軍はドイツ空軍へ射撃を行い、出目が「1」で1ヒット。
ドイツ軍は4戦力の空軍を3戦力とします。
ドイツ空軍はソ連空軍へ射撃を行い、出目が「5」「6」「2」で1ヒット。
このソ連空軍は壊滅します。
4.4番目は防御側の海軍の射撃。
海軍はドイツ軍の歩兵が多すぎると判断し、ドイツ空軍へ向けて射撃。
出目は「3」で0ヒット。
ソ連歩兵はドイツ歩兵(正確には地上ユニット)へ向けて射撃。
出目は「5」「6」「2」で1ヒット。
ユニットごとに対象を選べるので、左から順に撃っていきます。
1ユニット目の3戦力の出目は「2」「3」「1」で3ヒットの大当たり。
2ユニット目の同じ射撃は「1」「2」「6」で2ヒットと、ソ連軍の地上ユニットは1戦力残ります。
3ユニット目の射撃は「2」「3」「2」の3ヒットと、これまた大当たりでしたが、
目標となった地上ユニットは1戦力しかなく、2ヒットは適用できず、勿体ない結果。
4ユニット目は海軍へ向けて4戦力で射撃しましたが、これが「2」「3」「5」「6」で当たらず。
地上ユニットがいなくなったので、陸上エリアにいる海軍は退却を強要されます。なお、海戦の場合は相手が壊滅するか、退却するか、いなくなるまで射撃が継続します。
ただし、この占領は一時的なもので、枢軸のユニットがなくなった時点でソ連の占領が復活します。ソ連海軍はセバストポリにしか退却できませんでした。ルールに攻めてきたエリアへの退却は禁止されているから。そりゃそうだ。
これらは実際に、VAASLでやってみたんです。
『退却:逃げるが勝ちでござる』
さて、オデッサ攻防戦にてドイツ軍の大軍に攻められたソ連軍は、無理に戦わず、「射撃をせずに退却できる」こともできました。
先に述べたように、ソ連領土は枢軸のユニットがおなくなると、占領ができなくなります。
ということは、枢軸がソ連の奥地へ攻め込むためには、ユニットが必要になるんですよね。補給が続かなくなるから。
そこで動けない要塞はダメですが、空軍や歩兵、それに海軍なんかは、無駄な抵抗をせずに、射撃の番が来たら、逃げちゃうのもアリ。
『補給の確認』
ある季節の全ての戦闘が終わったら、補給の確認をします。
首都か副首都から補給線が続いていないユニットは、1戦力失います。補給線は「自陣営が占領しているエリア」か「誰もいない海エリア」しか通せません。ソ連はあまり気にすることはないんですが、枢軸とか西側は結構大変になのね。
『先撃ち』
戦闘の際に、攻撃側が防御側より先に射撃を撃てることがあり、その条件は2つあります。
1つは奇襲、もう1つは技術開発の成功。
宣戦布告をかけた直後の戦闘は、奇襲となるため、攻撃側が先に射撃を行えます。
「重戦車(戦車)」「ロケット砲(歩兵)」「海上レーダー(海軍)」などの開発が成功していると、同じ兵科に対しては先撃ちができるようになるんです。技術開発は奇襲も封じられます。
ですから、主力である歩兵の先撃ちを可能とするロケット砲は貴重なんですね。
(続)