『旧友たち』 その5 |
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J178『OLD FRIENDS』
【延翼の行方】
『5ターン:アメリカ軍』
▼移動フェイズ終了時
簡単にいえば、撃てるところへ出てこなかったのだ。
①ただし、左マップ前面に進んで来たアメリカ歩兵に対しては、射撃を行い。
この撃退に成功する。
②アメリカ軍はsMを効果的に張って、その後方を2輌の戦車が走る。
これらの戦車をIII号突撃砲からは射撃できたものの、DR3かDR4以下のためここはガマン。
③そして厄介なのがMr.9-2+MMG6-6-6×3が寄ってきたこと。
III号突撃砲がハッチを開けているため、危険が危ない。
▼アメリカ軍終了時
②そしてアメリカ戦車はドイツ戦線の最右翼へ向けて射撃を集中。今このリプレイを書いていて、アメリカ軍は延翼を目論んでいた、とわかる。
【III号突撃砲の奮戦】
『5ターン:ドイツ軍』
▼移動フェイズ終了時
アメリカ軍は勝利建物を5つ占領していて、残る2個で勝利条件を達成する。そのために走った場合、どこまで前進できるか。
現在は5ターンであり、あと2回の移動フェイズと突撃フェイズがある。すると、アメリカ軍の現状では、一歩足りなくなるのでは?
ドイツ軍の最右翼(写真では下)を抜けたとしても、1つは占領できても2つは難しい。それなら、アメリカ軍が届く勝利建物を固めれば、勝利は阻めるのではないか、と。ただし、Mr.9-2のスタックがIII号突撃砲と撃ち勝って、次ターンに走ると、正面から押し負けてしまう。
①そこでIII号突撃砲はMr.9-2スタックへ向けて射撃。またもやドイツ軍はリスクを取る。
この射撃が当たり、Mr.9-2スタックは混乱状態へと陥る。
これで勝利建物での勝敗はドイツ軍寄りとなった。
パンテルやVI号が戦果を上げられないのに比べ、このIII号突撃砲は大活躍を続けている。
②パンテルはアメリカ軍の前進を側面から撃てるように。
あっているかどうかは、正直ワカラン。
③ドイツ歩兵は左マップへと撤収。
その撤収中に、アメリカ戦車から撃たれ(ここでもLOSを見落とす)、一部崩れるが、それでも何とか戦線として成り立っている。
▼ドイツ軍終了時
①アメリカ軍の防御射撃は1つだけ。
ザ ハさん「これってLOSはあると思うんです」と、シャーマン105mmがIII号突撃砲へ向かって撃ったもの。シャーマン105mmは榴弾しかなく、対戦車としての威力は低く。stunであり位置的にも命中も難しい。後に、このシャーマン105mmが大きな仕事をすることになる。
②ここへMr.9-2スタックやドイツ軍戦線に突っかかって行き、撃退されたアメリカ兵達が固まっている。
★5ターンを終えた時点でのVPは、4ターンと変化ない。アメリカ軍は33VP、ドイツ軍は10VP。
【決戦!】
『6ターン:アメリカ軍』
ザ ハさんは「そろそろ勝負がつきますよ」と。
6ターンが始まった時点では20時を回っていて、時計を気にしていたのだ。
【私信】次回から、大きいシナリオをプレイする際には、外食でなくお弁当持参にしましょうね。
そして一気の寄せを見せる!
▼移動フェイズ終了時
1.大きのはIII号突撃砲(A)を囲む4輌のアメリカ戦車。
シャーマン105mmの射撃はハズレ(B)。その後チャーフィー(C)、シャーマン76mm(D)、そしてM10駆逐戦車(E)が迫る。これらが全て移動中射撃を行ったのだ。III号突撃砲はガマンの時間帯(オレも目をつぶっていたよ)。この移動中射撃はことごとくハズレ。III号突撃砲の悪運は続いている。
2.アメリカ歩兵も寄せる!
歩兵の移動は多過ぎて煩雑にたるため、要所の矢印だけにしておく。
ザ ハさんの上手いところは、マイナス修正を受けないように動いていたこと。それで不要な損害を防いでいた。そうか、バズーカ持ち(F)もIII号突撃砲を狙いに来ていたのね。この写真を見てわかったよ。
3.ザ ハさんの唯一のバッドムーブと言えるのが、このM10駆逐戦車(G)。
パンテル(H)に勝負を挑んで来たのだが、返討ちに遭っている。
▼アメリカ軍終了時
III号突撃砲はM10駆逐戦車へ射撃したものの、命中せず。車体の向きを変えて、相手が移動目標だから、なかなか当たらないね。
★この時点でのVPは、アメリカ軍は33VP、ドイツ軍はM10駆逐戦車が撃破されたため17VP。
クライマックス来ました!
『6ターン:ドイツ軍』
▼移動フェイズ終了時
歩兵がPF(パンツァーファスト)を撃ってみたものの、射撃位置につけなかったり、命中しなかったり。当たれば爆発炎上なのは間違いないんだけどね。効果のなかった射撃は省いてある。
①次はIII号突撃砲の出番だ。
III号突撃砲はM10駆逐戦車を撃って、続いてROFが残ればいいし、そうでなくても追加射撃でシャーマン76mmを狙うつもり。
ところが、III号突撃砲のM10駆逐戦車への射撃は6ゾロ!
主砲が故障するのだけど、その射撃はどうなる?
初めての事態に、慌ててルールブックを確認する二人。時間もない時に限って、こんな事が起きる(ASLあるある)。「故障を引き起こした射撃はその故障と無関係に解決される(A9.7)」を見つけて、一安心。
M10駆逐戦車は至近距離からの命中弾を受けて爆発炎上。III号突撃砲は搭載機関銃を撃つ権利で、正面をチャーフィーとシャーマン76mmへと向ける。
②最後はパンテル。
III号突撃砲を救うために前進。
1MP(移動力)ずつ真剣勝負で時間をかける。これまでの「こうやって、ここまでね」「OKっす」という大雑把なノリとは違う。途中、ハッチを開けていたため、アメリカ歩兵からの射撃を受けるが、何とか抜ける。
そしてチャーフィーとシャーマン76mmを捕らえる。チャーフィーは機動の試みに成功し、逃げる算段。
シャーマン76mmは撃ち合いを選択。パンテルの砲塔へ命中弾を与え、その撃破判定は1つ足りない「ショックの可能性」。
DRしてみると9!(ここで出るなよ)
ザ ハさん「ショックです!」
私「パンテルに戦車指揮官が乗ってる!」
ザ ハさん「…、OK!」
そしてパンテルのシャーマン76mmに対する移動中射撃が命中。
このシャーマン76mmも爆発炎上。
不思議なのだが、終盤に撃破された戦車は全て爆発炎上している。
★この時点でアメリカ軍は33VP、ドイツ軍は2輌の戦車(それに乗っていた戦車指揮官)を加えて33VP、と追いつく。
アメリカ軍がIII号突撃砲を撃破するか、ドイツ軍がチャーフィーを撃破するかの勝負になった。
【幕引きは突然に】
▼ピンゾロには勝てません
▼チャーフィー対パンテル
ザ ハさん「勝利条件はゲーム終了時点です。ですからパンテルがチャーフィーを撃破すればドイツ軍の勝ちなんです。」と。
続けて「僕はアメリカ軍の損害を出さないように下げます」
「ですから、パンテルとチャーフィーだけの戦いをするだけでいいんです」
「チャーフィーは移動フェイズに、sMをパンテルのヘクスへ張り…(DRして成功)ます」
「では、パンテルの射撃をどうぞ」
すっかり気が抜けているせいか、パンテルの射撃は外れ(計算するとDR6以下命中だから、そこそこだったんだけどね)。
ザ ハさん「そしてチャーフィーはこちらへ移動します」
当然、パンテルの追加射撃をして、これもハズレ(こちらはDR3以下)。
これにて対戦は終了となった。
【敗因として】
敗因はなかなか見えなかったのだが、ようやく分かった。負けたのは確固たる戦略を持ってなかったからなんだ。
ドイツ軍は歩兵で時間稼ぎをして、戦車はややこしい地形での戦いは避ける。戦車はややこしい地形の周囲に置いて、そこから出てきたアメリカ軍を叩いて。最終的に、勝利建物を守る、と。
これが勝利に近い道筋だった。納得できてスッキリした。
【シナリオの評価】
最後にシナリオの評価をしておく(評価の詳細は最後にあります)。
★★★★にしておこう。
時間がかかり過ぎてしまうため、★を1つ減らした(本当は2つ減らすつもりだったが、攻め手の選択肢に興味が出て、1つ増やした)。
10時から始まり、昼食を入れたとしても、20時を過ぎてラス前ターンに入るかどうかだったから、サークルでの対戦には合わないかな、と。特にAFVが多いと時間はかかってしまう。他にも特殊砲弾や煙幕展張器が多いのも気になる。
時間を気にしない自宅であったり、事前に「時間を短縮する作業」をしているなら、お勧め。
ただし、それ以外は素晴らしい出来栄え。地形やSSRなど、細かいところまで絶妙に調整されていて。プレイすると、SSRの地形の変化、バズーカやPZSの数、配置制限など、本当に意味があるな、と感心してしまう。
評価の詳細は以下になる。
★★★★★ 素晴らしい。何度も挑戦したい。
★★★★ 良い。一度だけでなく、何度か再戦したい。
★★★ 普通。対戦できる。相手が望んだり、時間の都合で再戦もあり。
★★ バランス等に難があり、対戦は勧められない。
★ シナリオに欠陥があり対戦に耐えない。
※これらはザ ハさんの意見を参考にしてあります。
何はともあれ、楽しい対戦でした。
ザ ハさん、次回は朝鮮戦争ですね。こちらも楽しみにしています。
(了)
対戦記録、たいへん興味深く拝見いたしました。
ありがとうございました。
こちらにまとめてコメントいたします。
>その1 「前衛が多いですね。」について
書いて下さったように、当日陣営を決定したので、わたしも防御側の配置を考えておりました。
自分が考えていた配置よりも前衛が多かったので、思わず言葉にしたものです。
>その2 第1ターンのドイツ軍防御射撃について
第1ターンのドイツ軍防御射撃は効果的でした。
ただ、損害は歩兵のみでした。車輛は1輛も失いませんでした。
歩兵であれば、失う得点も少なく、混乱から回復すれば兵力も戻ります。
よって、心配はしていませんでした。
>その3 「ここでパンテル1号は撃たずに下がるべきだった。」について
判断が難しいところですが、わたしも、下げるべきだったと考えます。
このパンター戦車は、車体遮蔽も取れていませんでした。
仮にバズーカから生き残っても、その場に留まっていれば、米軍戦車に数で圧倒されていたかもしれません。
>その5 「アメリカ軍の現状では、一歩足りなくなるのでは?」と
> 「ドイツ軍の最右翼(写真では下)を抜けたとしても、
> 1つは占領できても2つは難しい。」について
ご指摘のとおりです。
ただし、ドイツ軍がしっかり守れば、米軍左翼(独軍右翼)でとれる建物は1つと考えていました。
ただし、建物1つをしっかり守るために、ドイツ軍はユニット2個を下げなくてはなりません。
その分、米軍右翼正面のドイツ軍(ドイツ軍左翼)が薄くなります。
米軍右翼正面の接近経路は決して広くないので、こちらに部隊を積み上げるよりも、翼延してドイツ兵を吸引した方が良いと考えました。
>その5 「外食ではなくお弁当持参」について
はい!
次回の朝鮮戦争もよろしくお願いいたします。
コメント、ありがとうございます。
対戦記録を書いていると、自分の足りなさが見えて。
コメントでも意見がすり合っていくので、終わっても楽しい時間を過ごせて良いですね。
次回のシナリオもやりがいがあります。
今度は勝たせてもらいますよ(絶対に、とは言ってない)